2022年02月20日

「経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか」を読みました

松崎隆司氏の「経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか」(ダイヤモンド社刊)を読みました。

 
経営者交代重光

 
戦後すぐに日本に渡り、ロッテを創業、一代で日本の菓子メーカー1位にし、韓国ではホテルや百貨店などで財閥を築いた、重光武雄氏(辛格浩シンキョクホ)の事業承継における出来事を、詳細に取材された一冊でありました。

 
今から7〜8年前、新聞やメディアでとても騒がれたので覚えておられる方も多くおられると思いますし、私も週刊ダイヤモンドなどでとても関心を持って読んでいたのが懐かしい。

 
本書はとても細かい取材がされたのが垣間見えました。そこから企業の事業承継というだけでなく、一般家庭の相続にも当てはまる、親子の感情の問題が多分に絡んだことが感じられました。

やはりどこの世界でも、人の気持ちというものが最大の行動要因だと改めて思いました。

 
結果は出されているし、本当のところはご本人にしか分からないところであり、一読者である私が意見を言う必要はないと思いますが、カリスマだった武雄氏は、さぞかし長男宏之氏(辛東主シンドンジュ)と次男昭夫氏(辛東彬信どんビン)が2人仲良く力を合わせ、日本と韓国で事業を延ばされることを夢みただろうなぁと読みながら何度も感じました。

 
上場しないオーナー企業であるからこそ、創業者の絶対権力を保持しようとした仕組みを逆手にとられた次男昭夫氏による父親と長男の追放劇。

 
武雄氏は怒りの先で、どのような気持ちで2020年に98歳でお亡くなりになったのだろうなぁ。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by orangeknight at 10:56
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