リフォーム工事の営業において、受注率を上げるためにはいろんな要素がある。
その中の超重要なポイントとしてお客様の予算を把握しているかどうかという事がある。
お客様の予算を把握せず、お風呂と台所、トイレのリフォームを300万円で受注したとしたら、目をつむってバットを振ったらボールが当たったというようなものだと私は考えている。
お客様がだいたいどれくらいの予算でリフォームを考えているのかを、ファーストコンタクトで掴むことはリフォームの営業マンで生きていくために必須だ。
少なくともセカンドコンタクトで掴む。掴んだ上でプレゼン、見積りへと進まないと決めるものも決まらない。
そう、掴んでから次に進むのだ。
つかめなければ3日目、4回目と会えばいい。
しかし、この予算を把握するという行動をおろそかにしてしまう営業マンは多い。
なぜなら当たり障りがあるからだ。
でも、リフォーム工事を成功して差し上げようと思ったら、担当者はいくつも当たり障りのある会話をしないといけない。
パソコンの画面を見ながら患者のいうことを入力だけする医者がヤブなのと同じで、家族やお金、健康状態、これからの生活のことなど、多少聞きにくいことも、踏み込んで聞くからおうちのリフォーム工事は上手くいくのだ。
お客様に予算を聞くとはぐらかされることも多々あるだろう。常連のお客様はともかく、初めてのお客様でははぐらかされる。
普通だ。
いくらくらいと言って、その予算が高すぎると、たくさん会社に儲けられそうな感じもする。当然嬉しくない。
相見積もりで競争させたいのに、予算を言ってしまっては意味がないと考えるのも納得いく。
だいたい日本人はお金のことをガンガン言いにくいものなのだ。
ご予算を聞いたとき、すぐに言わないお客様はこのように言う方が多い。
「素人なので分からない」「検討もつかない」「提案で決めるから」
でも、それで「そうですか」と終了してはいけない。「そうですよね、でも〜」と再度切り込む必要がある。
こうやれば、すぐに予算を言ってくれないお客様もだいたい予算を把握させてくれる。
まず、面と向かって聞かず、横1メートルにお客様がいる状態で対象のリフォーム箇所の方を向き「300万くらいはかかりそうだなぁ」と独り言のようにつぶやく。聞こえるように。
普通お客様は何かリアクションをとってくれる。
「そんなに〜!」ならそこまで予算を考えていないのだろう。
「やっぱりね」「そらそうやわ!」ならそれくらいの予算はみているのだろう。
それでも反応がない場合もある。その時はその場でそれ以上探らないことだ。お客様に不信感を持たれてはいけない。やはり大切なのは気持ちよく買っていただくことだから。
あくまで独り言なのでそのまま現地調査を続け、それが終了してからまた挑む。
次は席につき、現地調査したノートなどを広げ、面と向かってこう言う。
「だいたいどれくらいに費用を抑えたいなぁというのはございますか?ザックリとでも」
この質問でまずほとんどの方が回答くださる。
だって抑えたい費用がない青天井のお客様などほとんどいない。皆さん分からないながらもご予算を持っている。
300万くらいと考えている方に「500万円くらいのプランでご提案してよろしいですか?」とテストクロージングをかけると必ず「いや、そこまでは」と言ってくれるものだ。
お客様に予算を聞くような当たり障りのある会話をしたあとは、必ずソフトな当たり障りのない会話をして差し上げる。
絶対に不愉快になっていただいてはいけない。
受注する事が目的ではなく、我々の目的はお客様にハッピーになっていただいた上で利益を出す事だから、そういう細かいケアをおろそかにしてもいけない。
まだまだ他にも言い回しはあるが、本当にリフォームをしようと思っている方はお金の支払いのことも必ず考えておられる。
反対に本当に予算のない方はそのリフォーム自体をするかどうかも分からないものだ。
お客様の予算を聞き出すこ。予算を把握しているからこそ買っていただける。
予算をお考えでないお客様はいません。
2021年09月19日
お客様に予算を聞く
posted by orangeknight at 10:43
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