2020年08月09日

シリーズ「リフォーム屋の社長のうんちく14」

お風呂のリフォーム。戸建てが多い姫路や赤穂などの播州では、在来と言われるタイルの壁や床のお風呂から、システムバスへのやりかえがほとんどです。

 
その工事の際、多くの会社、多くの営業担当者がリスクをとらないようになったと感じます。

 
出来る限り大きなサイズのシステムバスを提案する。これはミッションではないか。

 
 
どういうことかと言いますと、システムバスは原則、今の浴室の寸法の中に組み立てられます。増築でもしない限り、また隣の洗面室を小さくしない限り普通は広くならないものです。

 
もちろん今の寸法と言っても床や天井、壁は解体します。解体したら柱が出てきます。これが今の寸法と思ってください。

 
 
まず営業担当者は、お風呂の工事の見積り依頼があると浴室の寸法を測ります。

 
たてと横を。

 
採寸システムバス

 
 
その時に次なるシステムバスはどんなサイズのものが入るのかを想定するものです。

 
運命の分かれ道。その時。

 
その時に今のタイルの壁を出来る限り壊し、出来る限り大きなサイズのシステムバスを提案するのが正義だと私は考えています。出来るなら今より少なくとも小さくならないようにと。

 
 
システムバスは基本は決まったサイズです。

1616と言われる1坪タイプ、1216、1316、と言われる0.75坪などいくつかがあります。

ちなみに1616とは縦が160センチ、横が160センチと思ってください(間口1600ミリ、奥行1600ミリ)。

 
 
採寸した時、際どい時があるのです。

 
そんなとき、小さいサイズのシステムバスを提案したら我々売り手のリスクが減ります。

 
どんなリスクかと言いますと、まず新しいシステムバスが工事の際に入らないというリスク。

システムバスには据付必要寸法というものがあり、おうちの躯体である柱はえぐれませんから、どうしようもないときがあります。小さいサイズにしたらまずそれはないのです。

 
今のお風呂

 
システムバス

 
 
赤い線、こういう風にしたらスポッと入りますよね。

 
システムバス

 
でもこれだけ小さくなる。

 
システムバス

 
解体するのは床と天井と上の面と右の面の壁になりますから、工事費も多少下がり、相見積りになると、ほとんどの担当者からその説明もないし、お客様も金額しか見比べないので有利になる。2つ目、失注するリスクも減る。

 
 
しかし、これからまた20年、30年お客様はそのお風呂を使われる。

 
 
出来る限り今より浴室が小さくならないように提案して差し上げることは絶対正義ではないか。

 
 
リスクを冒しても、解体工事の際にカツカツまで攻めるべきではないか。

無謀はいけませんが、解体するのが手間だからとか、あと1センチがどうか分からないからと「1316サイズが入るのに、はなから勝負もしないで1216サイズを提案してはいけない」のであります。

 
 
そのさじ加減一つでお客様の浴室は10センチも狭くなるんです。これは一大事であり、人生のイベントを不幸にしている。

 
 
こちらがリスクを冒さないことで、それ以上に多く与えられるハッピーを獲得出来ないでいるのです。

 
お客様から「普通に満足」とお金を払ってもらうより「あんたに頼んで良かった!ありがとう!」とお金を払ってもらった方が嬉しいではありませんか。

 
 
失敗しないことを前提とする風潮にある世の中。私はそれは違うと思うのです。失敗を怖れず挑む。全てそうです。

 
お客様のこれからのお風呂人生をより快適なものにするために。ここが大切でしょう。

 
 
 
 
 
LIXILのシステムバスには1216とS1216というサイズまである。

 
1216の据付必要寸法は1670×1260。S1216は1670×1220。その差は4センチです。

 
1216の内寸は1600×1200。S1216のそれは1600×1150その差は5センチ。

 
S1216でなく、1216を提案するだけで、なんとお客様の浴室の1辺は5センチ広くなるんです。

 
 
LIXILのシステムバス アライズの寸法詳細図です。

 
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posted by orangeknight at 12:02
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