中小企業と大企業とでは人財の定義はかわるのではないでしょうか。
私はこう思います「中小企業にとっての人財とは何でもできる人」「大企業にとっての人財とはその道のスペシャリスト」
こういうふうに定義付けると後者のほうが格上のように聞こえるのですが、中小企業にとっては前者のほうが絶対的にありがたいはずであります。
だって中小企業の社長は掃除から片付け、営業から現場、銀行をはじめとする取引先との付き合いなどなんでもしなければならない。
少ない人数ではそれは当然で、営業しかできないでは私も通用しないのであらゆることをしようとしている。
もちろん私よりある分野が秀でた社員もいますし、それで良い。しかし、できない分野が無ければないほどいいですし、しなければ回らないのが中小企業というものでしょう。
広告屋さん等、プログラマーやデザイナーにおいてもそうではないかと思います。
校正ができたうえで営業もできたらそれはすごい。チラシの打合せができたうえで組織のマネージメントができたら優秀ではないでしょうか。
大企業にいる人は組織の一部で良い側面があり、人がたくさんいるので代わりがいる。
ある部門を任されていたA部長が退職してもTがすぐに部長になり、なんら遜色のない働きをするのが大企業。だから安定もするし、経営者からしたら理想である。
しかし、中小企業は違う。A部長が退職して人財Tがいるとは限らない。そこへ全然違う畑のB部長が「私にA部もお任せください!」とこなしてくれたらそれはありがたい。
その逆もあるのです。A部をみる人がいないとそこは衰退する。おそろしい。だからたくさんを雇えない中小企業にはB部長がありがたい。
「中途半端」と言えば聞こえは悪いかもしれないですが、「オールマイティ」な人材。これこそ中小企業にとっての宝、人財です。
そうはいっても必ず得意不得意とあるのです。そのうえでこなせるというのはありがたい存在ですし、会社が大きくなればいつのまにか専門の部門についていて、それは適材適所で決まってくると思うのです。
「私の仕事」よく耳にする仕事ですがその範囲が狭くては中小企業では通用しない。
あれも、これも、ここにも顔を出す。これこそが人財。
大企業はある意味組織のパーツでありコマですが、中小企業のやり甲斐とはそこにもあると思うのです。代わりがいないというのが価値。
何でもできる人、また何でもしようとする人、これが大切。
だって私も含めて多くの人が「何が自分に最も適した仕事なのか、また何が自分にむいているのか」などわかっていないのですから。
神様に与えてもらった仕事を何でも一所懸命に取り組む。これこそ天命。そうしたら何でもできる人間になる。すると人財になる。
何でもしないといけないのです。中小企業は。だから良いんですよね、成長できるから。
2015年09月19日
中小企業の人財
posted by orangeknight at 16:58
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