「自分探しの旅」を若い子はする。
実際に旅に出る者、いくつかの職場を転々とする者、また思想や宗教に傾倒する人などさまざまです。
いや、大人になってもする人はします。
いったい自分はどうしたいんだろう?どうすれば良いのだろう?と考える事もあるでしょう。
迷いの境地に陥り、朝から晩まで考える人もなかにはいると思います。
自分が社会から取り残されたような感覚、将来への不安、どうすればよいのだろうという感覚です。
働くとはいったいどういう事なんだろうと考えます。
毎日毎日朝から晩まで、自分は何のために働いているのだろうと。
「自分のために働いている」もしくは「家族を養うために働いている」と真っ先に考える人は仕事を楽しいか楽しくないか、おもしろいかおもしろくないかで考えるので、真の充実は得られないと思います。
自分や家族がごはんを食べるためにする労働では自分探しは終わらない。自分は一生みつけられない。
今、どこで何の仕事をしていようとその場所、環境を考えるのは間違いで、自らの考え方を変えると働くことに充実がもたらされます。
先日、テレビの金スマで埼玉県の「川越救急クリニック」という病院が紹介されていて、その院長の上原先生のことが放送されていた。
氏は救急医療の現状を憂い、このままではいけないと自ら救急病院を作ったらしい。
救急車は今現在どこでも即座に受け入れが困難な状況で、5件目6件目が当たり前、それが夜中ともなると受け入れされるまでにかなりの時間を要し、それがスムーズであると助かった命はもっとたくさんあったとのことでした。
そこで、その先生は診察がより少ない夜中にいつも働き、朝方にヘトヘトになって一日を終え、少し寝てまた診察するという毎日で少しでも助けられる命や、痛みや不安を患者からとってあげることに邁進していました。
しかも、個人の病院でCTなど高額な医療設備に投資したり、診療報酬の高い検査を繰り返すなどということを一切しないためテレビでは月収20万円程度だと言っていた。昼間に他の病院にアルバイトにも行っておられましたし、ここまでのことをされているのにお金はないと言っていた。
いろんな事を想いましたし、感動しましたし、こういう人をほおっておいたらいけないだろうと思いました。
その想いはたくさんありますが、ここで言いたいのはそういう仕事、働くというのが最高の状態ではないかということです。
自分のために毎日毎日徹夜で仕事ができますか。
収入も少ない、救急なので特に裁判のリスクもある、自分のための時間はほとんどない、しかしこういう方は「なんのために働きますか」と聞かれたら即答できると思います。
今の境遇に感謝し、公(おおやけ)のために働く、会社の誰かが助かるからこれをする、こういった感覚を持てたら、疲れなど出ませんし、使命感でいっぱいではないでしょうか。
人は自分のために働いても充実はしません。
人は自らが生活するために仕事をしても何もみつけられません。
そして、人はすべからく人の役にたちたいという本能をもっていると私は思っています。
自分は人の役にたっている、社会に貢献していると感じたとき、人は満たされるのではないでしょうか。
ということは、今現在の場所でまず考え方をかえるのです。
自分の使命を考え、自分の「身を削って働いたとき」もっとも満足感をえられるんではと私は思います。
自分探しの旅の結論は「探してみつかるものではないという事を知る」であると思います。
与えられた「今」を感謝し、毎日毎日同じことを繰り返していれば、探さなくても自分というものの存在意義はあきらかになってくるのではないかと思います。
あきらかになるように何事に対しても邁進することが大切ですね。
2014年10月07日
働くという事とは
posted by orangeknight at 13:17
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