情報過多のこの時代、僕もネットを使いたくさんの情報を発信しているほうの部類になるのではと思いますが、この膨大すぎる情報を処理しきる能力ははたして自分にはあるのかと考えたとき、すでにキャパシティを越えていると感じます。
テレビに新聞、雑誌からインターネットへと情報はどんどん膨大になります。
何百年も昔はそんなもの何もなかったんですから、考えればすごい時代です。
と同時にたくさん自分のところに漂流する、また自らキャッチしにいく情報をどこまで「理解」しているのか。
ほとんどが「目で見ているだけ状態」となってはいないかと自問自答します。
そして、その状態を情報の共有というものと勘違いしている状態っておそろしいことだと、これを繰り返しているとそれ自体が訓練となり、いつしかそれが当たり前になるんです。
スマホという素晴らしい機械!、機械というかまるで情報とコミュニケーションの魔法の箱、昔のITという言葉から今はICTという言葉が使われるのがとても納得します。
人はでもそんなに人との繋がりを重視しているのか、繋がっているというよりは「個」というものを少し放棄していないかと、「個」の責任や意義を考えることを目隠ししていないかと考えることがよくあります。
そして、未成熟な「個」を棚にあげ、繋がってそれを「自らの力」と勘違いしている状態、それは僕自身にも言えることですが「昔ながらの優しさ、アナログといいますか、日本の誇れる思いやり」を忘れてしまっているような気がします。
高知県のローソンで、店員がアイスの冷蔵庫に寝そべり、その姿を写真にとってもらいフェイスブックに投稿し、それが問題になり同店をローソンがフランチャイズ契約を打ち切り、閉店させたという報道がありました。
マスコミはこぞって店員を批難、閉店やむなしの論調ですが僕は「そこまでのことか!」と思ってしまうのは認識が甘いからでしょうか。
こんなことを書くとまた経営者として甘いとか、認識が甘いとか言われそうですが、いくら考えても意味がわからないですし、よくまぁそこまでこの程度のことで騒げるなと思ってしまいますし、厳しい世の中だと感じます。
一昔前ならフェイスブックもツイッターもそしてインターネットもなかったですから、この事件(マスコミ流に言うとです)が世間に流れることは無かった。この情報が何の繋がりもない我々に入ってくることはなかったと思います。
僕たちは入ってくるこの手の情報を「目で見て」考えもせずに「いけないよね」とか「当然だ」と批判する。マスコミと同様に。
昔はこんな店員みたいなやつはたくさんいただろうし、まだまだ若いんですからゴツンとげんこつでもしてきつく叱れば良いんではないでしょうか?
処分も大切ですが許してあげるのも大切です。
「たかがこの程度」のことでその処分は重すぎると思います。
この情報過多の時代、いろんなところにメリットをもたらすとともに弊害ももたらします。
若い店員の認識が甘かったのは確かですが、それを寛容に受け止めなければならない大人も少々幼稚な、近視眼的なものになってはいないかなと思います。
冷静に処分も大切ですが、厳しくかちわめくくらいの行為も忘れてはいけないと思います。
情報を目だけでみていると「クールに感じる」という訓練ができあがる、それがマスコミ的だと思うのです。評論家の育成ですね。これはいけません。渦中に入らないと本質はわかりません。
気をつけたいと思います。
そして、誰もがもっていると思うんです。優しい心、日本人ですから。
2013年07月21日
情報過多を考える
posted by orangeknight at 13:30
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