リフォーム工事では、よく下の写真のように梁で補強をします。
どういうことかと言いますと、まず梁(はり)というのは写真のさらぴんの木のように、縦の柱と柱に対して横に架けたもので、昔のおうちは狭い部屋が多いので、狭い部屋を広くする場合に柱を抜くんですが、その際に上からの荷重を分散させるために補強する部材です。
写真の場合、真ん中にあった柱を抜いたので、梁を補強しないと2階からの重みで、既存の梁だけではしなると想定されるので、もう1本入れているんですね。
では問題です。
同じ材木ですが、梁として使うとき、どちらの使い方の方が強いでしょうか?
簡単ですね。これは誰しも経験から分かると思います。
30センチの定規をブンブンしならせたとしたら、まさかAの状態では曲がりませんよね。
答えはもちろんAの方が強いです。
間違えても大工さんが現場でBのように梁材を使うことはありません。もったいないです。
計算式もあります。こちらです。
この公式で求めると、Aの梁の強さZ=120×300×300/6で1,800,000となります。
単位はm㎥となりますが、ややこしいのでここでは割愛します。
それに対してBの梁の強さはZ=300×120×120/6なので720,000となります。
数字が大きい方が強いので、Aの梁の方がBの梁より2、5倍も曲げに強いということが分かります。
公式にもあるように、上からの荷重に対しては縦の長さが重要で、力を求めるときそこが2乗されるので大きな差となるんですね。
縦ながで使うのと横ながで使うのとではこんなにも力が変わるんです。
梁の強さについてでした。
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