屋根の瓦は釉薬(ゆうやく)瓦と無釉薬瓦に大きく分かれます。
釉薬というのは瓦の素材である粘土に塗るうわぐすりで、草や木の灰と特別な石を砕いたものを水で溶いたものです。
花瓶とか食器などの、焼き物を作るときに塗るものとほぼ同じです。
こちらが釉薬を塗った瓦です。
他にもオレンジ色やワインレッドや緑色などがあります。カラフルなのが特徴で、表面が釉薬により、ガラス質になっていますのでピカピカ光ります。
このピカピカで雨の侵入を長期間防ぎます。
経験上ですが、40年くらい経過している釉薬瓦もみんなピカピカです。すごいものです。
ただ、唯一例外はオイルショックの頃に作られたシルバー(釉薬の瓦でグレー色のものを業界ではシルバーと呼びます)だけは、光沢がくすんでいるのですぐに見分けがつくんですよ。
焼きを節約されたのでしょうね。
こちらが無釉薬瓦です。
無釉薬瓦にはいぶし瓦と素焼き瓦があります。
原則いぶし瓦は和風建築、素焼き瓦は洋風建築に使われますし、よく合います。
釉薬を塗った瓦に比べ高温で焼かれており、そこで粘土に強度を出しています。
1970年くらいから90年代は釉薬を塗った瓦も多かったようですが、現在のトレンドは屋根瓦に光沢はあまりないように感じます。
どちらが長持ちするのかと言われたら、私はいぶし瓦は50年〜60年くらい、釉薬瓦は40年〜50年くらいかなと思っています。
もちろんその中でも種類や商品によっても差は出るんですけどね。
瓦は大きく分けて2つに分かれ、それは釉薬瓦と無釉薬瓦ですという話でした。
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