お客様にとって、かかりつけの工務店を持っているっていうのは、生活をしていくうえで大きなメリットではないでしょうか。
必ずお住まいは劣化するし、消耗していく。また、ある日突然壊れるということも起こりうる。
そんなときに、すぐに電話連絡出来る工務店があれば便利だ。
そんな相手がいないと、そこから電話帳やネットで探し、みてもらう事になる。
工務店という立場で物を言いますが、いつも呼んでくださる、また、以前にお世話になった方がまた頼ってご連絡をくださったら「すぐに行ってあげないと」という心理が働きますし、そう指導している。
「水が漏れているから見てほしい」と連絡があれば夜でも休みでも必ず対応する会社であると思っているし、ずっとそうありたい。
初めてのご依頼で、相見積もりを複数とられるお客様の心理は理解できる。
どんな会社か分からないし、担当者か分からない。金額も、同じ工事なら安く買いたいというのが自然な考えだ。
しかし、一度何かをお世話になったお客様が、次回また相見積もりをされると聞いたとき、会社と営業担当者が、初回のご依頼のときと同じ気持ちになるかと言えばどうだろう。
少なくとも私はやる気は起こらない。なぜならそういう付き合いかと感じるからである。
ここで、初回と同じように「全然良いですよ、相見積もりをとってください」という営業担当者がいたなら、むしろ彼、彼女の方がそんな関係しか望んでいないのであろうし、心は冷めていると考えた方がいい。
本当に困ったとき、そんな人は来ませんよ。
なかなかこれをお客様は分からない。リフォームはモノを売って終わりではなく、コトを売っているので、金額も大切ではあるが、思いやりとか、相性とかも選択の際に重視した方がうまくいく。
営業担当者も人間なので、日曜日に大河ドラマ鎌倉殿を観ている最中に「エコキュートの配管から水が噴き出しているんや、悪いけど見てくれないか」と言われたら対応はお客様に合わせ区別する。
もっとも、かかりつけにしてくれているのに、休みに電話に出ないような営業担当者なら、次回は担当者を変えてもらうか、他に言った方が良い。バランスの問題だから、お客様からもらってばかりではダメである。
お客様が「ワシが電話したらすぐに来てくれるんや」と他の人に言ってくださる関係性が好きだ。
かかりつけにしていただけるなら、2回目の依頼は営業担当者に腹を割った話をし、「頼むで」と言っていただけるのが嬉しい。
我々側としても、そう思っていただけるよう、常に成長し、精進する必要があるのだが。
2022年08月28日
かかりつけがある方が
posted by orangeknight at 19:22
2022年08月28日
「決戦!株主総会」を読みました
「決戦!株主総会」〜LIXIL死闘の8カ月〜を読みました。
まず第一に、著者である秋場大輔氏の取材力が素晴らしいものだと思った。
業界で働いていないにも関わらず、卸や工務店の当時の感情を的確に把握しており、描写されていた。
瀬戸氏が取り入れた制度で、卸売の価格をその会社のサービスレベルと、前年の購入量で自動的に決めるというものがあった。
確かに、ややこしいしがらみが排除され、LIXIL単体としての経営効率は上がるかもしれないが、LIXILを売ってやろうという気持ちは落ちたと思う。
車や新築の家と違い、住宅設備機器というものは、消費者はメーカーや商品を指名買いすることはほぼない。我々工務店や卸が推す商品を疑いなく買っていただく文化がある。
住設のメーカーはそこは絶対に軽視したらいけないと思うのであるが、これから先はどうなるのか。
大企業にはこの本にあるような権力闘争はあるだろう。潰れることが考えにくいような組織は人事が最大の関心事だ。
LIXILの社員はこの本を読めば良い。ただ、現社長の瀬戸氏目線で書いているから公平性はないと思うが、自分の会社の出来事を知った方がいい。
その上で、将来のビジョンを明確に持ち、そこを目指さないといけない。今まで多くの方にお世話になってきたが、50歳を超えたら皆さん姿を消していく。勝負は30代だと感じるし、大企業だということにぶら下がっていたら簡単に振り落とされる。
大企業に就職したからと言って一生安泰ではない。特にこれからは。
この本を読み、再度、コーポレートガバナンスの重要性を感じました。理解し、それに基づき進むのが現代に求められている経営だと再認識しました。
また、潮田氏が悪役みたいに書かれていましたが、当事者や経営層、また社内でしか分からないこともたくさんありますからねと思いながら読ませていただきました。
まず第一に、著者である秋場大輔氏の取材力が素晴らしいものだと思った。
業界で働いていないにも関わらず、卸や工務店の当時の感情を的確に把握しており、描写されていた。
瀬戸氏が取り入れた制度で、卸売の価格をその会社のサービスレベルと、前年の購入量で自動的に決めるというものがあった。
確かに、ややこしいしがらみが排除され、LIXIL単体としての経営効率は上がるかもしれないが、LIXILを売ってやろうという気持ちは落ちたと思う。
車や新築の家と違い、住宅設備機器というものは、消費者はメーカーや商品を指名買いすることはほぼない。我々工務店や卸が推す商品を疑いなく買っていただく文化がある。
住設のメーカーはそこは絶対に軽視したらいけないと思うのであるが、これから先はどうなるのか。
大企業にはこの本にあるような権力闘争はあるだろう。潰れることが考えにくいような組織は人事が最大の関心事だ。
LIXILの社員はこの本を読めば良い。ただ、現社長の瀬戸氏目線で書いているから公平性はないと思うが、自分の会社の出来事を知った方がいい。
その上で、将来のビジョンを明確に持ち、そこを目指さないといけない。今まで多くの方にお世話になってきたが、50歳を超えたら皆さん姿を消していく。勝負は30代だと感じるし、大企業だということにぶら下がっていたら簡単に振り落とされる。
大企業に就職したからと言って一生安泰ではない。特にこれからは。
この本を読み、再度、コーポレートガバナンスの重要性を感じました。理解し、それに基づき進むのが現代に求められている経営だと再認識しました。
また、潮田氏が悪役みたいに書かれていましたが、当事者や経営層、また社内でしか分からないこともたくさんありますからねと思いながら読ませていただきました。
posted by orangeknight at 09:41
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