営業マンを本気でしていたら、毎月の数字に追われるのが普通であり、今月の案件は来月の返事ではなく、月内の受注としたいものである。
2月なら28日、これが月末。
例えば外壁塗装工事の見積りを今日25日にお客様に提出していて、良い返事をいただけるなら、28日と3月1日では同じ100万円でも値打ちが違う。
値打ち。儲かる、儲からないという点では同じかもしれないが、物売りとして私はそこが一番大切だとは思わない。
何が一番違うかというと「嬉しさ」ではないか。
契約をいただいて「嬉しいか嬉しくないか」。ずっとこれにはこだわってきた。
10万円でも嬉しい契約もあれば、500万円でも感じ悪いなぁという契約は存在する。
月末に数字を達成できるとやはり嬉しい。やりきったと感じる。なので、お客様に対しても一層ありがたいという気持ちは自然と起こるし、またその気持ちを忘れてはいけないと思うものだ。
しかし、それはあくまでこちらの都合である。
月末に返事をいただきたいなら、お客様にそうしていただける大義名分を売り手が用意しなければいけない。
値引きとかそういうものだけではない。
お客様が「それなら今日契約してあげよう」と思っていただける大義名分。
これを用意せず、「お願い」だけでは人の心は動かない。また、それではお客様に幸せな気分になっていただいた上での契約ではなくなる。
「契約してもいいかな、でも、まだちょっと踏ん切りがつかないな」と心の中で考えておられるお客様に、工事はもちろん、幸せな気持ちになっていただきながら決断していただく大義名分。
お客様によって千差万別である。
そこを用意していくから月末に返事をいただける。
月末に返事をいただきたかったらそこを考えることを怠ってはいけない。
ただ単に「月末に返事をください」では自己中な営業マンとお客様には映るのだ。
満足感を感じていただける大義名分。必ずある。
posted by orangeknight at 09:48