社長の日記「つみかさね」

社長の日記「つみかさね」

2020年07月12日

シリーズ「リフォーム屋の社長のうんちく11」

メンテナンスフリーという建築資材はありません。

 
そもそも「メンテナンスフリー」とは、メーカーや我々工務店が、お客様に対して商品を販売するときに使うセールストークであります。

 
「この外壁を採用されたらメンテナンスフリーですから、初期投資としては高価ですが、後々のメンテナンスのことを考えたらお得ですよ」みたいな。

 
私も以前に言ったことはあります。しかし、今はそんなものは無いという結論に至っています。

 
一般の住宅の外壁材で、最も長持ちするのはタイルだと私は思っています。

 
塗装の必要もありませんし、コーキングを打ち替える必要も無いです。※工法により厳密には必要な場合もあります。

 
最初は高価です。延べ面積30坪のごく一般的なおうちにおいて、外壁を塗装すると80万円としますと、タイルを全面に貼った場合は280万円です。

 
しかし、10年から15年おきの外壁塗装が不要であとあとお得なような計算にはなります。

 
ところがタイルも浮きますし、ひび割れもおきますからいつかは補修が必要です。

 
タイルは施工する職人の腕がしっかりしていれば50年くらいは普通に持ちます。

そして、20年から30年くらいでメンテナンスを行うからこそ昔の建物などずーっときれいのです。

 
瓦も同じです。和型と違い、漆喰が不要の防災瓦と呼称される平板の瓦もメンテナンスフリーではありません。コーキングも使用されていますし、棟部分の動きには注意していた方がよいでしょう。

 
ガルバリウム鋼板などの金属材料も必ず塗装が必要です。

今までの鉄板みたいに赤茶色のあの錆びた感じにはなかなかならないでしょうが、20年くらいで表面はバサバサになるでしょう。そこでメンテナンスをするから素材が良いので長持ちするのです。

 
おうちの内部のものなどは一層メンテナンスは必要です。最近主流のシステム〇〇と呼称されるバスやキッチンは昔のものより絶対に長持ちはしません。20年から25年が限界でしょう。

在来のお風呂や昔のキッチンに比べると、現在多く出回っているグレードのメーカーの商品はチャチというのが私の感想であります。

 
メンテナンスフリーはありません。建築資材も世の中の全てと同じ。永遠のものなどないんですよね。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by orangeknight at 11:27
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