

創業2年目の春のチラシ(当時は毎月チラシが作れなかったので春号でした)に登場したキャラなんです。


まだオレンジナイトがシカマ工務店時代のもので、チラシのおもて面は私の長い挨拶が3分の1を占めていたものです。
ポッと出の会社が他社との差別化を図るには、まずは人間を感じていただくのがいいかと文章いっぱいにしていました。
こちらのチラシの趣旨。これがこのキャラを生んだのです。
チラシを考えているとき、「他の会社で見積りをしている人が、うちの会社にも言ってきてくれたらいいのになぁ」と考えていました。
そんなときに「歌舞伎の演目の暫(しばらく)」というのを思い出したんです。
それはこんな内容のものです。
理不尽にも暴君に殺されようとしている家臣、その瞬間、主人公の「鎌倉権五郎」が助けに現れるんです。
ジャジャアーン、スタスタスタスタ〜「しばらく、しばらく、しばらく〜〜〜〜〜!!!!」のアレです。
これだ、と思ったんです。
他の会社で見積りをし、今にも工事をされようとしているこの瞬間に、このチラシを見ていただいて「そうか、オレンジナイト(当時はシカマ工務店)にも一度見てもらおうかな」と考えていただくためのコピー。これを「しばらく」にしようと。
そして、歌舞伎の主人公の鎌倉権五郎のパロディとして「シカマ倉権五郎」を登場させよう。たまたま語呂も良かったですし。
そうやって出来上がったのがあのキャラでした。
私が手書きで色まで塗って入稿したんです。右が私の下絵です。

話のオチですが、このチラシも反響はさっぱり。
マニアックすぎて「シカマ倉権五郎って何?」という質問すらこず、唯一の望みの社内でも流行らず、結局1回きりの登場となってしまいました。
ストーリーは完璧だと思っていたんですが、このチラシをご覧いただいた皆様には全く訴えられませんでした。
そんな失敗をたくさんしてきているんですが、真夜中の事務所で「これだ!絶対に伝わるはず」とワクワクしながら描いた「シカマ倉権五郎」思い出としては最高です。