
本編は画家である主人公、36歳の男性「私」の体験を自らが語る形式となっています。
妻と離婚することになり、家を出て、しばらく行った旅行の後に住むことになった美大時代の友人である雨田の父親の家で起こる様々な出来事。
ストーリーは常にゆっくりとしたスピードで、私にはやや霧が買った感じで流れていっているように感じます。
そこに出てくる景色、色、音楽、性描写、すべてが作者である村上春樹氏の感性であるようで、やっぱり感じるところとその表現が勉強になるなぁと思います。
1冊目は免色の「娘かもしれない」秋川まりえをモデルにしデッサンし、また、離婚を進めている妻ユズとの思い出を振り返るところで終わる。
500ページを使い、最高潮までに期待を膨らませている感じがし、ここから2冊目はどういう展開に持っていくのかが興味深いところであります。