葬式に行ってきました。大切な仲間であるうちの社員の。
姫路本店の佐々木が亡くなりました。57歳、膵臓と肝臓の癌でした。
昨日がお通夜、今日が葬儀告別式でした。
佐々木さんの人柄でしょう、とてもたくさんの方が来られ、特に昨日などは部屋に入りきれないくらいの参列でした。
7月の真ん中に「体調が悪い、食欲が落ちたんや」と聞いて7月の終わりに検査、8月1日に入院してあっという間でした。2ヶ月の間でした。
7月の終わりに電話してきて「社長、どうやら癌みたいです。これから精密検査受けますが、けっこうやばいような感じです」としばらくしゃべって、また報告しますねとそのとき私が暗くなったのを気づかって笑いながら電話を切ってくれた。
8月に入院し、見舞いに行くと僅か数日なのに痩せていた。しんどいのにベッドから立ち上がって「おはようございます」と声を張って挨拶してくれた。そして「この痩せ方、分かりますか。危険な痩せ方だと思いませんか」と言うので「そうですか、そんなには痩せたようには見えませんが、ちょっと細なったかな」と会話した。
次に見舞いに行くと這いながら立って挨拶してくれた。座ったままでいいと制止しましたが「させてください」と言ってきた。そしてこう言った「社長、やってしまいました。膵臓にもいってしまっています。末期みたいです」
でもそこでも佐々木さんは最後には「必ず戻らせてくださいね!」と前回、前々回同様に言ってくれた。
この状況になっても「感謝」という言葉を使っていた。
会社のみんなで色紙にメッセージを書いて渡したのがこの時です。
とても喜んでくれた。
いつもの「ウッフフー」という笑顔と笑い方をしていた。
最後に会ったのは自宅に帰った今月の始め。
だいぶん弱っていた。その時も「わざわざすみません、すみませんと寝ていたのに座ってくれた」横にいた原は、初めて見る佐々木さんの変わりように動揺しながらも笑顔でしゃべっていたのが痛痛しかった。
そして、今までは「必ず復帰します」と言っていくれていたのに、そのとき初めて「社長、すみません、復帰できんかもわかりません」と言った。泣きそうになって言葉が出ず、私はウンウンと頷くのが精一杯だった。
お腹は水が溜まって膨らんで、口の中は口内炎というかヘルペスか、デキモノでいっぱいだった。
帰り際に佐々木さんが「握手してください」と言ってきた。握手した。うちの会社はいつも社内で握手する習慣があるのですが、手はいつもと同じ感触だった。私のように柔らかい小さい手じゃなくて、男らしい大きなゴツゴツしたいつもの手だった。
帰ってから姫路本店で「一回会ってこい」とそのときいたみんなに言った。
佐々木さんはいつも会社のためにと思って働いてくれた。「会社に貢献」それが口癖だった。
ただの一度も不平不満、グチ、悪口を言ったことがなかった。しんどい、疲れたも聞いたことがない。
感謝していますといろんなことに、人に対して言っていた。本当に感謝の気持ちがある人だった。
佐々木さんが担当したお客様はこぞって「佐々木さんは良い人やぁ」と言う。親身になって、とはあの人の行動を言うのだろうと学んだ。
佐々木さんは会社にとって良い影響を与えてくれた人だった。
最後の最後も私たちに死への恐怖に比べたら辛い、しんどい、嫌やとか本当につまらないなぁと考えさせてくれた。勇気を与えてくれた。みんなで死ぬこと以外かすり傷って思った。寺地や富樫が頑張っている原動力に間違いなくそれは影響している。
よく「社長、休んでくださいよ」「社長の仕事をしてくださいよ」「社長が営業しなくていいように私がもっと売れたらいいのに」と言ってくれていた。
そう言ってくれるだけで私には元気が出ていました。
最後に会ったとき「絶対会社を大きくしてくださいね、おりたかったなぁ」とかすれた声で言った。
全身全霊この人生やりきったると思ったし、行動しますし、結果出したるから天国で見ていてください。
人生は長さではなく濃さだと私は思う。十分かどうかはわかりませんが、濃く、私たちに与えてくれたように多くの人や事の役に立った素晴らしい人生だったのではと思います。
最後の3年間、共に過ごせた事に感謝の気持ちですし、影響を受けたことをまた「やらなければならない理由の一つ」に加え頑張ります。
ゆっくりしてくださいね佐々木さん、そして、毎日言っていましたけど最後です「お疲れ様でした!」そして「ありがとうございました。共に働けうれしかったです」
今月のチラシも届けましたが見てくれたでしょうね。
最後の生きた証、あったことを知ってくれて、良い影響を受けてくださる方がいたら、佐々木さんは笑うだろうなぁと思って書きました。「ウッフフー」って。
2016年09月20日
佐々木さん
posted by orangeknight at 16:49
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