社長の日記「つみかさね」

社長の日記「つみかさね」

2014年11月05日

「忙しい」というのはもったいない

「忙しい」という言葉を発することは、その人や会社やお店にとって一円にもならないものであると思います。

そんなことを書いておきながら、私もやることが目の前に山積してきたらイライラして部下に「忙しいんや!」と言っていますが、これは改めたほうがよいのは百も承知で言わば八つ当たりの類いです。


「忙しい」と言ってしまった瞬間にそれ以上のものは絶対に入ってきません。

仕事の依頼であったり注文は当然ながら、その人の能力の限界値を示唆させてしまい「彼にはこれ以上業務を頼まないほうがよい」と判断され、涼しげな顔でこなしている他の人にそれは流れていきます。

お客様の心理もそうだと思います。

受注がいっぱいあり、忙しくあわてふためいている工務店も魅力的でしょうが、そこで「忙しい」と言われたらそこに頼む気は失せます。

暇そうにしている工務店に頼むのも何かひっかかるものがありますが、たくさん工事依頼があっても普段と同じく丁寧に、平静でいる人に、そして忙しいと感じられるが「暇ですよ!ありがたいです!喜んで!」と気持ちよく言う営業マンに仕事が集中するのは当然と言えましょう。

たくさん受注がある売れっ子営業マンをお客様に演出してみてもそれは一円にもならず、かえって大人なお客様の「育ててやろう心」をおこさず、本当の売れっ子にはなれません。

営業マンもホストと同じで、お客様に育ててもらうのがNo.1になる一番の近道であるというのが持論です。

話は戻りますが「忙しい!」と言葉にするのはたまには良いですが、頻繁であればあるほど墓穴をほります。

上司は優秀な部下に仕事を依頼したいものです。

例え忙しかってもそこを爽やかな顔で「わかりました!任せてください!」という人に良い仕事はまわってきます。

上司もそんな人には「忙しいところごめんね」と言うでしょう。

原則、部下より能力の高い上司にはその部下がどれくらいの仕事量で「忙しい」と言っているのかはみえています。

そしてだいたいの上司が心の中で「それくらいで忙しい忙しいって…」と想うのです。


たくさんの受注がありながらさわやかに工事を、現場をまわしている工務店が美しい。

お昼のランチ時、お客様が行列をつくるさなか笑顔絶やさずホールをまわしているスタッフは美しい。

たくさんの仕事をかかえながらも軽やかにこなしていき、むしろ他人からみたらそんなに立て込んでなく余裕ありげにみえるサラリーマンが美しい。


「忙しい!忙しい!」と口に出し、顔に出したところで一円にもならない。地に足つけ、飲み込んで黙々とこなしていけばキャパはますます大きくなる。そして、まわりの人が「もっとあげよう」と気持ちをくれる。

忙しいっていうのはもったいない事です。 




posted by orangeknight at 12:03
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