洗車の時くらいしか車のまわりを見ないでしょうし、自分の馬となってくれている仲間である車に関心を持つためと、それに対して感謝の気持ちを大切にするために自分たちでしています。
車をドロドロにしている人間は心が乱れていますし、必ず現場をきれいにしていないと僕は思っています。
考えてもみてください、いわゆる一流の料理の職人がドロドロのくつを履いていたり、魚の血が付いたままの包丁をそのまま片付けているわけがないですもんね。
話は戻りますがこの洗車、写真の「シャンプーをバケツに入れるという行為」一つでその人間の先見性が見えます。
もちろん1回、2回の洗車をしたあとでないとわかりません。
会社の車の洗車はこうするのかというのをわからないといけないからです。
ただ、洗車の仕方は特段皆さんと変わりません。
車に水をかけホコリや汚れを大まかに落とし、シャンプーをバケツに入れそれを使いスポンジで手洗いします。
洗い終わると水で流し、雑巾できちんと拭き取るというごく当たり前のやり方です。
では、何が先見性を表すのかと言いますと「シャンプーを入れる量」です。
まず洗車は泡が大切です。泡だたないとボディーに傷がいきますから泡立てます。
しかし、このためにはたくさんのシャンプーを入れたら良いというわけではありません。
泡立てるためには洗剤を先にバケツに入れます。そしてそれに少し圧をかけた水を注ぐ。するとバシャバシャバシャと生クリームみたいな泡ができます。
シャンプーをドバドバ入れないでも写真のバケツでしたらキャップに2〜3杯くらいの量で十分泡立ちます。
水もバケツになみなみとは必要ありません。
先に洗剤を入れ泡立たせますとすぐにバケツがいっぱいになりますが、水の量はバケツに半分も入っていません。
しかし、大型車でもあるまいしこのくらいの量で十分なのです。
結局余った洗剤入りのバケツの水をドバドバ捨てるんでしたらその分少なく作れば良いのです。
必要以上に泡立てると水で流すときにもたくさんの水量が必要になります。
いろんなことが無駄になるんです。
ですから、たったこれだけの行為ですが、仕事の準備から実行、そして完了までをイメージできているかがとてもよく分かる。
目先のことしか見えていない人やまだそこまで考えられていない人というのはそんなシャンプーの使い方をしませんから。
そしてもう一つ、会社のものを大切にしているかが分かります。
シャンプー、こんなもの一つ何百円です。水も1回の洗車くらいしれています。泡立ちすぎた水を地面から溝に流す労力は少し高いかもわかりませんが、洗車全体の費用は驚くべきものではありません。
しかし、この何百円や何十円のお金を大切にしてくれる人間は何十万や何百万も必ず大切にしますし、ザルな感覚を持ち合わせていませんからお金を任せることができます。
そういう信頼を得ると仕事でも「お前が考えてしているのだから任せているよ」となり、結果仕事がしやすくなると思うのです。
今日も長々と書きましたが、たかがシャンプーですが僕はこういうふうに思っています。
多分理解していてやっている社員はいます。
こまかいことですが、非常に大切なことだと思う。しかし、経営者と一緒に仕事をするって大変なことですねとも思います(笑)。