「100円のコーラを1000円で売る方法③」永井孝尚著を読みました。
①、②に続くシリーズで、マーケティング理論を優しく書いているのでとても読みやすい本です。
多分1年、2年くらい前だと思いますが、うちの営業の村上が①を読み、おもしろいからと貸してくれたのがきっかけで、その後②、③と出るたびに購入しています。
今回の主なテーマは「イノベーションのジレンマ」「オープン戦略」「M&A」などで、これからの商売に繋がるとても興味深い内容でした。
なかでも印象に残ったのはクリステンセンという学者で大学教授の名付けた「イノベーションのジレンマ」。イノベーションという言葉が今後うちの会社で全社体制で取り組むセミナーの名称と重なっていることもありますが、企業のあるべき姿をよく示していると感じました。
ご存知の方もおられるとは思いますが「イノベーションのジレンマ」とは、いったんイノベーションを実現した企業が自分たちの顧客に真面目に対応しているだけだと、次のイノベーションの波に乗り損なってしまう。いつのまにか別の方面から破壊的イノベーションが登場して、自分たちの地位は脅かされるというものらしいです。
既存のお客様の課題を満たそうと努力し続けるとかえって失敗する。それを避けるためには、目の前にいる既存のお客様だけをみるのではなく、その背後に隠れているお客様になるかもしれない人たちにも目をむける。
そういう広い視野をもたなければいざという時あわてふためかないといけなくなる。
そして、イノベーションが起こせなくなると企業は衰退の方向へ向かう。失敗を恐れず、自らリスクを取って新しいことに取り組まなければイノベーションは起こせない。
などということが書かれていました。
具体的に言いますと、アップルはパソコンを生み出した会社、これはすごいイノベーションです。しかし、アップルがすごいのは自ら生み出したイノベーションをiPod、iPhone、iPadと更に「自ら」イノベーションを起こしている点。
これができるかどうかが企業の分岐点だということです。
そうだなと思いました。普通は成功体験に固執します。
あのときこうだったから、という体験は時代の流れに取り残されているとも気付かずなかなか払拭できないのが自然な状態かもわかりません。
しかし、あえてそれを広い先を見る目で客観視する能力、これからの時代に勝っていくためには不可欠だと思います。
勉強になる良い本でした。今日から実践していこうと思います。
2013年06月23日
「100円のコーラ③」を読んで
posted by orangeknight at 12:35
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