人間力をテーマに作られていまして、毎月毎月非常に学ぶところが大きい本です。
読みながらとても考えさせられますし、この「致知」という本は、僕も好きでたくさんの自己啓発関連といいますか、ビジネス本を読みますが、他のそれとは少し趣が違います。
僕の感性に合うので一層そう感じるのかもわかりませんが、心の深いところを作っていくのにとても良い教材だと思います。
人生の先達が自身の経験から学んだこと、また古典を教訓に、人間として一番大切なものを説いてくれています。
さまざまな経営者の話もでてくるんですが、共通して感じるのが、本物は学びを怠らない、そしてあらゆる意味で人生で成功したかったら、物事の本質がわかる人間にならないといけないと感じます。
まず、人生でこれからぶちあたるだろう苦難に対して、心を成長させておけば立ち向かえる、真っ向から立ち向かえると思うんです。
そして、究極である人生の最後を迎えるときは潔く、そしてきれいに、「まだ生きたい、嫌だ~」と考えず、これが天命と心から思いたいです。そのためにはある程度年を取る頃には悟りたいと思っています。
生きていく中で、命の次、またその次くらいに大切なものはお金だと思います。
お金を例に出すと、もちろんお金はたくさん欲しいですし、あって困るものではないですが、お金ってその人間の器にともなった量しか保有できないと思うんです。
器が伴わないと、入ってきてもすぐに出て行くのがお金、これってほんと不思議ですよね。
それと、ここで大切なことは、お金をたくさん稼ぐのは汚いことだという考えを持たないで下さいね。
若い子に多いんですが、学校できちんと「稼ぐ」ということを教えていないものですから、たくさん稼ぐ=汚い、少なく稼ぐ=正義、美しい、と考える人がいますがそれは違うと思います。
本当に徳を積み、世の中の役にたっている人、又その人がいるおかげで周囲が喜んでいるような存在となっているような人のところにはおのずとお金は集まっています。
人生で多分1億や2億のお金はそんなことは我関せず、財テク財テクで貯まっている人ってたくさんいると思うんです。
しかし、100億、そして資産が1000億というような方は多分人間的にも魅力があるんではないかと思います。
お金のためではないですが、お金がたくさんあれば影響力がでます。
したいことのできる可能性はグンっと広がると思います。
そういったことからも、中途半端ではなく、非常にたくさん稼ぐにはまず人間力を磨き、お金を求めるのではなく、自然と集まる人間になりたいなと思います。
なんか、お金を重点的に書いていたら、とてもお金が欲しいみたいに取られてしまうかもわかりませんが、とにかくあらゆる意味で本物になりたかったら、絶対必要なテーマは人間力だと感じます。
今月の「致知」のテーマですが、「渾身満力」(こんしんまんりき)というものです。
僕はこの言葉を今回初めて知りました。
画家の中川一政氏という方がよく使われた言葉らしいです。
渾というのは「すべて」という意味で、即ち全身全霊をかけることらしいです。
自らの一道に渾身満力で打ち込んできた人でなくては発し得ない言葉だと書かれています。
そして、ジャンルを問わず、渾身満力は自らの一道を極めんとする人に欠かせない資質であるとも書かれています。
そして、そういう人の根底にあるのは天であると、人を相手にするのではなく、天と相撲をとる。名人たちは等しくその姿勢を人生の根底においていた。渾身満力の力もそこから生まれてくる。
などという内容が書かれています。
この「天に仕える」という概念も非常に高尚な考え方で、僕は好きです。
また、書いていたら熱が入ってしまいましたが、とにかくとても勉強になる本です。この本と出会えて良かったなぁと感じます。